まさかの初魚種がワタクシの竿の下に居てくれたこの日。
嬉しさ爆発しておりました。
思い起こせば。
鳥海山に登りに行った帰り、昼飯に立ち寄った新潟は国道7号線沿いの鮮魚料理屋さんで。
盛り合わせの白身のお刺身が甘く激しく美味しくて、板前さんに
「この魚、何ですか?」
と、前のめりに聞いてしまう。
「メダイです。」
そう聞いてからメダイを釣って食べたいという思いがずっと頭の片隅に巣くっていました。
二十数年前の真夏の話です。
でも、メダイは陸からは釣れないでしょう。
船釣はお金が掛かるし、釣り場に連れて行ってもらって「さぁ、どうぞ」というのもなんか違う気がする。
ポイントを自分で見つけるのも釣りで、それで釣れたら嬉しさ倍増でしょう?
とはいえ、陸からは釣れない。
だからメダイを釣ることは、なかなかにハードな問題だったのでした。
しかし、10年前にカヤックフィッシングに出会って、釣れる可能性がでてきた。
そして、遂にその時が訪れました。
メダイ、釣れちゃった!
名前は覚えてないけれど、国道沿いの小さなお店のたたずまいは記憶にある。
そしてあのモチっとした甘いメダイの味をよみがえらせようと、例えば回るお寿司屋さんや例えばどこかの海鮮料理屋さんで「メダイ」の文字を見るたびに何度となくトライするのだけれど、美味しいのだけれどどこか違うなぁ。
どうしても、舌の記憶とぴったりとハマらないでいたのでした。
やっぱり鮮度なのかなぁ?
となると、一先ず釣るしかない。
(お高いお店に行って美味しいのをいただくという発想は、少ないお小遣いの中からは出てくるはずもなく。。。)
やっと新鮮なのが食べられるかも!
台所を覗き込んだ嫁様、
「この目玉の大きなのは何?」
「ん? 覚えてるかねぇ? 凄い昔、鳥海山の帰りにお刺身美味しかったの!」
「ひょっとして、メダイ???」
さすが、喰えばわかる女です。
魚の名前など、おそらくそれほど興味無いに違いありませんが、美味しかった舌の記憶が魚の名前を思い起こさせるとは。
「それは楽しみネッ!」
ついでに(と言っちゃぁ叱られますが)、グレはお腹に大きな白子がいっぱい。
旨そうです!
いよいよ。
白っぽい綺麗な身です。
透明じゃないのな。
デカすぎるので腹の雌節だけ。
左がメダイ、真ん中グレ、右の丸いお皿も左メダイ、右グレです。
刺身切っている間に
シンプルに、グレの白子の塩焼き。
それでは、お待たせしました。
いただきます!
もったいぶって、初めは白子の塩焼きから。
これはね、非常に美味しい。
マダイの白子によく似ています。
お酒飲めませんが、きっとツマミに抜群だろうなと思わせます。
白飯が美味しいもの。
では。
ワサビ乗っけて、醤油をちょんとつけて、口に放り込みます!
もぐもぐ。
もぐもぐ。
あれれ???
ちょっと思ってたのと違う食感です。
ネットリしてるのを想像してましたが、どちらかというとサクサクとした感じ。
そして、甘みは?
ん~、あるにはあるけれどちょっと香りにクセが有って甘みというよりは酸味を少しだけ感じます。
おかしいなぁ。。。
嫁様を見ると、たぶん、ワタクシも同じような表情をしているだろうな、という顔をしています。
「なんかね、臭くはないけどちょっと変わった匂い。不味くないけど美味しくも無いね。。。」
同じような感想を持ったようです。
何より正直なのが、中3坊主。
あれよあれよという間に、グレのお刺身だけを食い尽くしていきます。
メダイ、残念な結果なのです。
でかすぎたのかなぁ?
丁度食べごろサイズがあるのかもしれません。
それとも長年の舌の記憶は美化されてたのでしょうか?
でも嫁様も感想が同じということは、今回のメダイは旬ではなかったのか、〆て血抜きして持ち帰る処理が良くなかったのか。
もっとクーラーに、氷突っ込んでおけば良かったのかもしれません。
残念でなりませんが、しかたありません。
次がいつあるのか判りませんが、真夏にいいサイズのが釣れてくれてしっかり〆られることに期待するしかない。
頑張って消費しなければ。
でもデカいんだよなぁ。。。
翌日。
頑張って消費しましょう。
ということで白身魚なので。
揚げまくってやりましたよ。
タルタルソースをたっぷり乗っけて、
ばくばく喰う。
んで、
美味い!
揚げると香りが飛んでしまい、美味しく食べられたのでした。
感じ的には、シイラのフライによく似ています。
シイラほど血合いの感じが無いので、美味しくいただけました!
量が多くて一度では食べられなかったけど。
いつかまた、美味しく喰ってやるぞっ!