夏休み終わった次の週末。
土日の予定悩む。
両日ともに遊びに出かけるのが(ワタクシ
だけ的には)理想だけれど、敵はなかなか許してくれませんよね。
なのでどっちか一日は家の用事をしようと思うと、海に出かけるか山に出かけるかこれまた悩むのです。
と、LINEが入ります。
「土曜って予定どう?」
浮きたい気持ちが勝ってはいるのですが、川は冬には行けませんしね。
ということで。
真夜中3時に家の前でミミズを掘っているところを同僚Wさんの車に拾われます。
しかしあれですな、こっちに向かってくる車がWさんのじゃなくて地域住民の車だったら怪しむことこのうえない。
『あそこの旦那、頭おかしいんじゃない!?』
・ ・ ・ と言われること請け合い。
真夜中に鍬をふるうオヤジ。
なんか、いけないものを埋めているとしか見えないでしょう。
さて。
鹿とか猪とかを轢かないように慎重に運転してる助手席で意識を失いかけながら揺られていると到着です。
涼みに来ました!
同僚Wさん、T先輩と一緒です。
前回、かじられただけで姿を見られなかったから、今日はどうしてもエサで釣りたい!
3人で同じ場所に入るのはあまりにもせせこましいのと無理があるので、T先輩を上流で降ろしてWさんと下流に入ります。
Wさんは車から下流に歩いて川を渡り右岸へ。
ワタクシは車からすぐに川に降りて左岸を遡上することにします。
さて。
川に降りてくるとき、少し上流に一級ポイント(に見えるの)を見ながら50mほど下流に降り立ちます。
ミミズをつけて這いつくばるように気配を消して、そっと目の前に流し込む。
本人は消したつもりですが、おそらくお魚さんはとっくに気付いているでしょうから全然あたりはありません。
3回くらい流しては、ちょっとだけ遡上し流します。
まぁ、あたりませんな。
そんなのを数回繰り返しますと、降りてくるときに気にしてた場所が上流に見えてきます。
そこは、左岸に3m程の大きな岩がせり出していて、段差になった川の真ん中にも大きな岩が沈んでいます。
沈み岩の手前は緩やか、向こう側は速めで水量があり、沈み岩のすぐ下の水深がそこそこ深そうです。
あそこに入れたい。
このまま岸をすすむと大岩の手前から竿が出せそうだけどきっとお魚に気づかれてしまうなぁ。
少し山側に入り込みそっと大岩の上に降り立ちます。
そっと頭を川面に出すとうまい具合に仕掛けが届きそうです。
しめしめ。
沈み岩のちょっと上に送り込んだミミズさんをテンションかけないように流れに任せて竿で追いかけると
フッ
目印が流れとは直角方向に走る!
ひゅっと合わせると
ぷる
っとした感触が手に伝わってミミズが手元に帰ってきます。
あらら。
またかじられただけ。
でもまぁ、気配は消せてるのかな。
少しだけ垂らしを減らすように針に刺し直して、息を止めながらもう一度同じように流します。
沈み岩を通り過ぎさっきと同じ、段差から落ちた水の気泡が無くなる境目あたりで目印が沈み岩に向かって
ひゅ
さかのぼります!
と同時に勝手に左手が動いて合わせを入れる!!!
ぶるるるる
やった!
FISH ON!
小さいから一瞬で抜きあげられるんだけど魚を付けたまま岩を降り、ネットを出して水中で捕獲成功です。
やったね。
小さいけれどめちゃめちゃ綺麗なアマゴです。
エサで釣れた。
うれしい~。
何枚か写真を撮って、LINEを送るんだけど山奥では電波飛んでないっていうね。
登山だと尾根に出てしまえばどこかの街の電波が届くんだけど沢とか鞍部だと電波届きませんな。
しばらくお魚を眺めてると川向うにWさん現る。
「釣れましたぁ~!」
「こっちもこんなの!」
と20㎝くらいの大きさを指で作るWさん。
そのまま、2人で両岸を登って行きますが、その後は
流れの緩いところでアブラハヤが釣れるだけで予定時刻を迎えます。
一旦車に戻る。
と上流からT先輩も歩いてきます。
「やっと釣れました!」
「いいねぇ。ワシも釣れた! お土産に持ってきたよ。」
なんと!
すごい!!!
3人で飯食って血糖値をあげ、車に乗り込みます。
T先輩とワタクシはずっと上流の方で降ろしてもらい、Wさんは再び下流の方に戻って行きます。
第2ラウンド開始!!!
エサで釣れたことで満足したワタクシ、次はルアーで攻めることにします。
例によってお師匠役のT先輩は下流に向かって歩いていき、ワタクシはその場からすぐ川に降りて今度は右岸を遡りましょう。
もの心ついた時にはお魚釣りをしていたワタクシ、以来数十年お魚釣りをしていますが渓流でのルアー釣りは生まれて初めてなのです。
めちゃめちゃワクワクします!
- ○ -
トラウト用の竿を新調したり新しいリールを買ったり。
・ ・ ・ そんなことはしてません。
持ってるリールの中から使わないからと嫁父にもらった糸巻き量の少ないスピニングにチニングで使おうかと持っていたラピノヴァX0.8号を巻いて、短い竿は無いなぁと思ってたんだけど実父がむか~し使ってた穴釣り用のが丁度いいかも!と思って引っ張り出してみると、まさにちょうどいい感じ!
上の写真を見れば判りますが、リールシートの反対側が微妙に盛り上がってるでしょ?!
この竿、両軸受けリール用なんです、たぶん。
でもスピニングつけてみたらちゃんと付くし、竿をぶんぶん振ってみてもまぁいいんじゃない?
先回川に連れてきてもらったときにT先輩の竿を少しだけぶんぶんと振り回させてもらってなんとなく竿の調子を実感していたのでした。
先輩のよりは明らかにゴツイけどまぁ使えるんじゃないか?
んで、渓流で使うルアーって全く分からないけれど、イシグロ磐田店さんでトラウト用のルアーを物色。
なんだかわからないから超初心者用と思える2.2gのスプーン3個セットで600円くらいのだけ購入しておいたのでした。
こんな軽いルアーをこんなゴツイ竿でしかもPEとは言え0.8号のラインで投げられるのかしら???
現場で使えなかったら意味が無い。
早速6lbのリーダー巻いて、買ったばかりのスプーンを結びます。
んで、スプーンに付いてるフックを外して庭に立つ。
ビュン
思いっきり振りぬくと
ピュ~~~ン
めっちゃ飛ぶ!
こんなに飛んだら間違いなく向こう岸を釣ってしまいます。。。
- ○ -
ってことで。
充分、使えるに違いない。
早速。
目の前の居そうなポイントに
ピュン
と投げる。
キーン
ぴゅーんと飛んで行ったスプーンが向こう岸の岩に当たって綺麗な金属音がします。
あれれ。
かなりセーブしてキャストしたのにな。
でもまぁ川に落ちたのでそのまま慎重に巻いてまたキャスト。
手前にポチャン。。。
なかなか力の加減が難しい。
んで、ひょいと振りかぶって加減しながらキャストすると
ぶらぁ~ん
川岸から生い茂った樹木の枝の上をラインが通過します。
これはムズいぞ。
そっとラインを引き寄せ、枝をしならせながらスプーンを回収します。
投げる前に上と後ろ、そしてポイントまでの軌跡を十分に観察する必要がありますな。
頭の中ではわかっちゃいるんだけど海でキャストするのとはちょいと違いますね。
そんな悪戦苦闘を繰り返すもんだから遡上スピードが極端に遅くてあっという間に対岸にT先輩が現れます。
「なかなか、難しいです~。」
「そこのポイントは、諦めて川の中に入ったらいいよ。」
なるほど。
そのためにウエーダーをはいてきています。
ある程度川の中に入ると、後ろと上の枝は気にしなくてもよくなります。
そして川床の岩をガラガラ動かさないように慎重に川を上っていくと下流側から次なるポイントへアクセスできるという寸法です。
歩くときに水を掻き分ける音も多少は出るでしょうけど、ある程度水流が速いので川の流れに流されていくのかもしれません。
川に石を放ると波紋が広がりながら波紋ごと川下に流されていきますよね?
あれと似てるかな?
まぁ、水の中では音速は1500m/secというとんでもなく速いスピードで伝わるらしいので気休めにしかなりませんけどね。。。
ただ、段差のある流れ込みがあるとそこで音が途切れたり、そもそも水流で常に音が出てるので歩く水音はお魚さんに気づかれにくいかもしれません。
そんなことよりキャスト。
ミャク釣りでは絶対に届かないポイントへ余裕でルアーを送り込めます。
もちろんすぐ目の前のポイントにもアンダースローでフワッと投げれば、いい加減の距離でキャストできますな。
T先輩と川を上って行きますが、慣れてくると脈釣りよりよほど釣りやすい。
根掛かりや、枝を釣ったりして針を結ぶ回数が全く違います。
ルアーだとリーダーが太いおかげもありますが枝ごと回収出来たり、根掛かりも肩まで水に浸ける覚悟さえできればほぼ回収できます。
竿が短いことによる取り回しのしやすさも全然違う。
脈釣りだとポイント間の移動でいちいち竿を縮めて動くこともしばしばですが、ルアーだとそんな手間はありません。
そして。
とあるポイントで巻いてくると
ぷるん
明らかに川床とは違う感触が手に伝わります。
あたった!
それだけで嬉しい。
ひょっとすると初めてでも釣れちゃうかも!
気合を入れて、でも音を立てないように姿を見せないように慎重に上っていくといい感じのポイントを発見します。
川幅が極端に狭く、かなり速い流れで少し水深もありそう。
そして何より、頭上にもポイントまでの間にも張り出した枝がありません。
幅は狭いけどオーバースローで真っ直ぐに投げればうまく入るはず!
流れ込みの上流目がけてキャスト。
狙ったっ通りの場所に着弾すると気持ちいい!
そのまま流れに任せて段差を落ち、ちょっと沈めてから水流より少し早いリトリーブでスプーンを泳がせると
ゴン
「喰ったぁ!」
デカい声で叫んだもんだからT先輩がこっちに気づきます。
「デカい???」
「そうでも無いですぅ~」
でもまぁ、それなりに慎重にネットに収めます。
やったァ!!!!!
生まれて初めての渓流ルアー、初フィッシュはレインボーでした!
25cmくらいの小さな個体でしたが、嬉しいのなんの。
もうね、何枚も写真撮りましたヨ。
「よかったね。」
T先輩にも褒めてもらいました。
そして時間が来て
納竿です。
いやぁ、エサでもルアーでも釣れるなんて出来過ぎの釣行となりました。
帰宅。
本日のお持ち帰り。
ワタクシの釣果は右下のニジマスですが、上のとデカいのはT先輩から昼飯前にお土産に戴いたブラウントラウトです。
40cmくらいありましたが、先輩が川で〆た時に筋子と肝を取っておいてくれたので内臓ごと戴いてしまいました。
Wさんもいいサイズのブラウンを釣り上げておりました。
よかったヨカッタ。
さぁ、どうやって食べようかな。
それはまた、次の機会に。
<追記>
コメント戴いたので後出しながら。